ご挨拶

学園祭の新たな可能性

静岡大学学長   石井 潔

 第71回を迎える今秋の静大祭はコロナ禍の下で、すべての企画をオンライン配信で実施するという、これまでにない異例の形で開催されることになりました。今回の統一テーマ「一祭合祭」には、規模や直接的な交流の場の獲得という点では例年に及ばないとしても、盛り込めるだけの豊かな内容を伴うお祭りにしたいという主催者側の思いが込められていると聞いていますが、是非そのような思いを形にしてほしいと願っています。
 本年度前期の大学の授業や課外活動がオンライン授業の導入や三密防止ガイドラインの設定によって例年と様変わりし、とりわけ学生間の自由な交流の機会を確保することが困難になって、特に4月に入学した新一年生の皆さんが楽しみにしていた大学キャンパスでの新たな出会いや体験を極めて限定された形でしか提供できなかったことは、学長として本当に残念に思っています。後期の授業では対面授業が3分の1ほどまでに回復し、またサークルのほうも対外的な交流はまだ制限されていますが、学内での活動についてはかなり自由にできるようになってきました。学業についても、課外活動についても大学という立場では、常に新たに迎え入れた一年生をリクルートし、同じ組織に属するメンバーとして力を発揮してもらう必要がありますから、学生の皆さんにもこのようなチャンスを十分に活用してもらいたいと考えています。
 静大祭については、学外からの参加者の入場をうまくコントロールすることが難しいとの判断から、対面でのイベントは開くことができませんが、世界中の人々が今同時に経験しているようにオンラインでの交流が、時間的・空間的制約を越えた新たな出会いと交流の機会を提供しつつあることを見れば、逆にこれまではできなかったような新しい学園祭の可能性が開かれるのではないかと期待しています。市民の皆さんや、またこれまで学園祭にあまり大きな関心を抱いてこなかった層の学内の教職員や学生にもアピールできるような企画を通じて、さらに幅広く積極的な参加者が静大祭のサイトを訪れてくださることを心から楽しみにしています。